木曽福島宿は、中山道の江戸から京都のほぼ中間に位置する宿場町で 日本の四大関所の
一つである福島関所が置かれた町でもあります。木曽川を挟んで険峻な断崖の迫る地形から
江戸幕府の治安維持に欠かせなかった関所をこの地に設けた理由が容易に想像できます。
スケッチ会は、現地集合、解散としましたが、皆さん申し合わせたように JR特急しなのを
利用して10時25分に 木曽福島駅に降り立ちました。先ずは駅前の観光案内所でマップを
ゲット、近くの名物そば屋で 早めの昼食を済ませてから 三つのグループに分かれて 散策、
スケッチとなりました。 |
(A) 江戸時代の古井戸 |
(B) 旧中山道の家並
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↑木曽川支流の八沢川を渡ると 旧道はクランク状の上り坂になり、古井戸(A)や
旅人が喉を潤したであろう水場の残る町並み(B)に続きます。
昔は旅の難所、今は観光の名所に。 |
(C) 高札所の紅葉
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(D) 山村代官屋敷の庭園
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↑高札所(C)を通り過ぎると旧中山道は、山肌を下り 一時 旧国道(現在の19号線は
JR中央本線の更に山側を走って 町をバイパスしている)に合流。
暫くして左折、大手橋を渡って木曽川右岸に出れば 山村代官屋敷跡です。
築山泉水式庭園(D)を有する壮大な屋敷構えは 文豪島崎藤村の「夜明け前」にも
登場しています。
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(E)大手橋(ローゼ橋)(宮本 龍己) |
(F)関所門
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↑昭和初期に造られた鉄筋コンクリートの大手橋(E)は 土木遺産に認定されて
いる歴史的な建造物。橋を渡らずに旧国道を暫く進み、池井坂を上れば関所門
(F)です。福島関は明治2年の廃関で取り壊されて現在はその礎石しか残って
いませんが、敷地の一角に資料館が作られて当時の様子を再現しています。
「入鉄砲」や「女人改め」の取り調べにはどんな人々が関わったのでしょうか?
この近くに、藤村ゆかりのご子孫がお住まいで文豪に関連する資料や旧家なら
ではの品々を見せてくれます。(高瀬資料館) |
(G)木曽の彩(公園足湯に浸かって 雲 祐子)
(I) 崖家造りの家並(テラスから) |
(H)木曽錦秋(公園足湯に浸かって 雲 祐子)
(J) 崖家造り(中央橋から)
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↑木曽川左岸に沿って伸びる旧国道には木曽川親水公園(G)(H)があるので 足湯に
浸かりながらスケッチするのも格別です。歩き疲れた足を休めるには絶好の場所。
直ぐそばの歩道橋を右岸へ渡ると川沿いに御岳街道が走っており、対岸の崖家造り
が 眺められるよう数か所にテラスが設けられています。テラスを利用すれば 往来
する車を気にすることなしに スケッチできるのが嬉しい。狭い土地を利用した
この地方独特の崖家造り(I)(J)は絵になります。ここの家並は南西に面して
いるので午前の早い時間帯よりも昼~午後の方が色彩に変化がでて良さそうです。
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